口約束は有効?「言った・言わない」を防ぐ証拠の残し方
口約束でも契約は成立します。問題は、揉めたときに「何を約束したか」「誰と約束したか」を示せないことです。
口約束でも契約は成立する
民法では、契約は申込みと承諾が合致すれば成立し、法令に特別の定めがある場合を除いて書面は必要ないとされています(民法522条)。友人へのお金の貸し借りや、個人間の売買も、口頭の合意だけで契約としては成立します。
例外として、保証契約のように書面でしなければ効力が生じないものもあります(民法446条2項)。
困るのは「証明できない」こと
口約束のトラブルの多くは、契約が無効だからではなく、内容を証明できないことから起きます。金額・期限・支払方法が曖昧なまま時間が経つと、当事者どうしの記憶もずれていきます。
さらに、相手と連絡が取れなくなったとき、相手の本名や連絡先が分からないと、督促も相談もできません。
残しておくべきこと
最低限、①誰と誰の約束か、②何をするか(金額・物・作業)、③いつまでに・どうやって、④守られなかったらどうするか、の4点を、相手も確認した形で残します。
「近いうちに」「できるだけ早く」のような曖昧な言葉は避け、「本合意の日から30日以内」のように起算点つきの日付で書くと、後から解釈が割れにくくなります。
LINE やメールのやり取りでは足りない?
メッセージの履歴も手がかりにはなりますが、条件が会話の中に散らばり、どれが最終合意か分かりにくくなりがちです。アカウントが本人のものかどうかも争われることがあります。
合意した内容を1枚の書面にまとめ、当事者それぞれが本人確認をしたうえで署名しておくと、内容と相手の両方を後からたどりやすくなります。
一般的な説明であり、法的助言ではありません。具体的な事案は専門家にご相談ください。